ファジアーノ岡山の求人情報の紹介に合わせて、クラブが置かれている状況と今後の展望をまとめて見たいと思う。

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▼Jクラブにおけるファジアーノ岡山の立ち位置

ファジアーノ岡山はここ数年でJ2で着実にチームも事業も成功してきたクラブの一つとして認知されている。おそらく本人は否定するかもしれないが、社長である元ゴールドマンサックスの木村の存在が大きいと思う。

2017シーズンは主力の移籍などで戦力が低下してしまったが、2016シーズンは昇格プレーオフまで進むほどチームは逞しくなった。J2昇格時は本当に勝てないチームだったことを思い返すと、ここまでの成長は「成功」と呼んで申し分ないだろう。

そして事業も売り上げは右肩上がりで増えており、こちらも着実に成長している。営業収入が10億円超えることをなかなか達成できないクラブが多い中で、絵に描いたように順調に達成してしまった。もちろん、ここまでの過程は社長をはじめとしたスタッフの方々の努力の結果だと思う。

チームの母体として親企業を持たないファジアーノ岡山は500社を超えるスポンサーから営業収入を得ている。実際にスタジアムでピッチの周囲には所狭しと数多くのピッチ看板や広告が設置されている。さながら市民クラブの成功モデルであるヴァンフォーレ甲府のスタジアムと見間違うくらいの数である。

ファジアーノ岡山がヴァンフォーレ甲府を参考にしてきたように、後発クラブは今、ファジアーノ岡山を「成功モデル」として参考にしている。

▼今後の展望

ファジアーノ岡山が成功クラブと認知されてきた中で、今後クラブが目指す道のりは険しいものだと思う。JリーグがDAZNと提携し、チームへの強化配分金が今まで以上に増えることとなり、加えてJ1クラブが優遇される状況が作り出された。

木村社長はこれまでチームの成長について背伸びをするようなことはしてこなかった。全く勝てないチームから地方のクラブを上回る戦力を保有するチームまで成長させてきたが、次は親会社を持つようなJ1経験チームに力負けしない戦力なしにJ1への昇格は厳しい。

また事業サイドも先行するクラブの取り組みを参考に吸収し、ブラッシュアップさせ、かなり高い水準まで引き上げられている。一例がファジフーズと呼ばれるスタジアムグルメはJ1でも遜色ない水準であり、値段や量、味、種類などかなり評価は高い。実際にスタジアムに足を運ぶとわかるが環境は地方のJ2トップクラスであり、J1でも十分やっていけるレベルだと思う。

そういった中で、次に目指すべき先行事例が無い状況になりはじめており、自分たちで道を切り開く段階が現状とも言える。おそらくDeNAベイスターズなどのような取り組みを取っていきたいのではないかと推測するが、金銭面や人材、設備の観点がネックになっていると思われる。クラブとして投資すべき対象が選手なのか設備なのかという話になるが、そこで問題になるのが先の話のJ1昇格に向けた選手の補強になる。非常に悩ましい問題であり、ここでの舵取りとして木村社長の判断は興味深い。

▼求められる人材

職種や求められる能力を見ると特定の人材を募集している様子ではなく、力をかけることができなかったポイントに手を回したいように見える。ファジアーノ岡山が伸びる余地がある分野の人材を探していることは明らかだと思う。募集人数を見ても良い人がいれば獲得していきたいというスタンスがクラブの採用活動から伺える。

今回の求人はクラブの拡大に貢献できる人材として具体的に何ができるかが一番問われると思う。

(余談)
私自身、木村社長と話したことがあるが、非常に頭の回転が早く話をしていて非常に興味深い方だった。短時間の話の中で多くの示唆を得ることができたことを思うと、一緒に働いている方は非常に恵まれた方だと羨ましく思う。

▼求人情報
ファジアーノ岡山の求人はこちらを確認いただきたい。

(参考文献)
ファジアーノ岡山 2016年度 経営状況について

2016ファジアーノ岡山「Challenge1」について記者会見を行いました 【1】

ファジアーノ岡山の木村正明代表が語る「J1昇格」よりも大切なこと<1/2>=宇都宮徹壱WMより転載

ファジアーノ岡山の木村正明代表が語る「J1昇格」よりも大切なこと<2/2>=宇都宮徹壱WMより転載

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